アスファルト道路の始まり

 

現在、我が国の広域交通を担っている国道や都道府県道の大部分は、乗り心地や耐久性を考慮して、路面を石油からつくられたアスファルトで舗装する「アスファルト道路」となっています。
このアスファルト舗装がはじめて道路に採り入れられたのは、今のイラク周辺、紀元前のバビロニアであるといわれており、この地方には天然のアスファルトが豊富にあったことから、道路にレンガを敷きつめ、その間をアスファルトで固定したものとみられています。
その後かなり時代が下りますが、ヨーロッパで馬車が交通手段として盛んになった18世紀に入ると、のち英国土木学会初代会長にもなったテルフォードやマカダムらが、砕石を路面に敷き並べてローラーで締め固め、さらにその隙間を小さな石で埋めるという画期的な舗装方法を編み出し、「マカダム工法」として広く浸透します。これが近代的なアスファルト工法の起源とされ、以後、ロンドン、ワシントン、ニューヨークなどの大都市で本格的アスファルト舗装の道路が建設されるようになります。
我が国でも古代、矢じりの固定などに天然アスファルトが使われていたほか、天智天皇即位の年に越の国から燃える土として天然アスファルトが献上された記録があるものの、官道の整備にアスファルトを用いる文化はありませんでした。
ようやく明治11年になって東京の神田昌平橋で路面施工にアスファルトが使われたのがはじまりで、戦後もしばらくは国道を除きアスファルト舗装は珍しいものでしたが、高度成長を経て次第に普及が進み、西暦2000年には全国の道路の舗装率は約76.4パーセントに達しています。

 

コメントは受け付けていません。